中国より仁徳天皇の時代(1600年前)に伝来したと言われ、
 日本でも古くより執り行われている結納。
 現在では簡略化傾向により結納への関心の希薄化も見られますが、
 結納には先祖より受け継がれてきた人々の伝統文化への思いが
 生きています。結納の魅力を新発見してみませんか?
◆結婚前に行うのは結納。
  結納前に行うのは?

●決め洒
 嫁がまとまると、吉日を選んで結納の儀式を行いますがその前に結納を決める仮約束をします。この仮約束は前祝い的な盃事で全国的に“決め酒”や“たもと酒”と呼ばれています。(地方別呼称右記参照)いずれの場合も祝酒と肴(するめ、生魚、料理など)を持参して喜びを分かち合い、二人のしあわせと両家の繁栄を願います。決め酒をすると「あの家に酒が入った」と言われ、結納が近いことを意味します。また、関西地方では決め酒の習慣はなく“見合扇子”や“扇子交換”と呼ばれる扇子交換をします。
 
■地方別 “決め洒の呼称”
北海道 飯食(めしくい)、ウプソル
新潟 酒すまし
静岡 スズ納め
愛知 徳利、徳利転ばし
岐阜 樽入れ
三重(鳥羽) ちょうちんが飛ぶ
滋賀 首括り(くびくくり)
京都 懐扇子(ふところせんす)
佐賀 うれしかこと
岡山 シキり

◆結納の基本手順    
■新郎宅にて
1 玄関で母親が仲人を迎える。
 
2 部屋の上座に仲人を案内する。
 
3 結納取り交わしの口上
仲人の口上「本日はお日柄もよく…」父の口上「本日は結納納めにつきまして・‥」
 
4 父から仲人へ結納品の引渡 し
結納目録・金子をわたす
 
5 仲人の目鏡確認
 
6 祝膳(略して祝膳料ですませる場合もある)
  ■新婦宅にて

7
仲人は結納品を持って新婦宅へ
 
8
結納品の飾り付け
家族が別室で待つ間、仲人は祝い品と結納品を飾りつける
 
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新婦家族入場仲人口上
「結納品を納めさせて頂きます‥・」父口上「まことに丁寧な‥」仲人は娘に「お嬢様、おめでとうございます」
 
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受書の引渡し
確認が済みしだいコブ湯を用意
 
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祝膳
乾杯のお酒はお神酒です。燗はしません
 
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母から仲人へお土産を渡す
「お荷物になりますがお納めください」

※ この後、引出結納(中京地方では色替)を行います。

◆結納で見られるナルホドしきたり
■湯茶の接待にはコブ茶がふさわしい。
 結納の湯茶には子を生むことより子孫繁栄を意としためでたい昆布湯(子生婦(こんぶ))がふさわしいとされています。地方によっては、昆布湯に小さな梅干しを浮かせます。梅干しはシワがいっぱいで、長生きや幸せになるようにとの意味が込められています。

■乾杯の酒はなぜ燗していけないのか?

 祝い膳の最初に乾杯の音頭を取りますが、その際乾杯の酒は燗をしません。それはご縁を結んでいただいた神様に感謝しお神酒(みき)として乾杯するためです。さらに、酒をつぐ道具も燗をしないためお銚子ではなく“雄蝶雌蝶(おちょうめちょう)”“長柄(ながえ)”を使用するのが理想とされています。

 
結納Q&A
結納飾りの昆布や鯣(するめ)は食べてもいいのでしょうか?
酒の肴として届けられたものですから、もちろん食べてもかまいません。昔から“結び昆布”[鯣(するめ)と昆布を結んだもの]と言ってたいへん縁起の良いものとされています。



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